稀曲の試み同人の杵屋勝九郎氏が令和3年度の京都市芸術文化協会賞を受賞されました。この賞は同協会が近年の芸術文化活動が特に顕著な者、芸術文化の向上に多大の功労があったと認められる者を表彰する栄誉ある賞です。
今月、令和3年9月30日(木)、京都ホテルオークラにて表彰式が行われます。
以下、京都市芸術文化協会にて掲載されています受賞者経歴を転載致します。
受賞 | 杵屋勝九郎(きねやかつくろう) |
住所 | 京都市伏見区 |
分野 | 伝統芸能 |
業績 | 氏は、師匠である二世杵屋勝七郎氏の下で研鑽を重ね、市民邦舞会や南座顔見世興行、その他の歌舞伎興行、杵勝会などで舞台経験を積み上げた。2007年からは、京都創生座の一員として、多くの作品の長唄曲の作曲に携わり、作曲者としての実力も兼ね備え、この時に作曲された主な作品は、「洛中伝承」、「四神記」、「青龍」、「舞車」などがある。その後自身が主宰する「長唄喜楽会」、「長唄ひろき会」を立ち上げ、長唄の普及や後進の指導・育成にも尽力している。演奏活動の「長唄稀曲の会」では、古典の復曲や発掘及び研究に力を注ぎ、人間国宝で横笛奏者の藤舎名生氏から、採譜を依頼されるなど、音楽家としての実力が認められ、2016年の「宗家藤蔭会創流百周年記念公演」(東京国立大劇場)では、初代藤蔭静樹が1912年に創作し、自ら踊った代表作「思凡」の復曲及び編曲を担当し、演奏した。2019年の藤蔭会でも新しく流舞として作った「藤乙女」を作曲し、発表した。これらの活躍は、これからの京都の邦楽全般に寄与すると大いに期待される存在である。 |
略歴 | 広島県出身 昭和63年歌舞伎初出勤(南座)〔三代目市川猿之助「奴道成寺」〕 平成元年七世杵屋勝三郎より芸名「杵屋浩基」を許される 15年チェコ共和国プラハにて演奏 19年京都創生座に参加 20年自主公演「喜楽会」を開始現在12回開催 24年アメリカ・サンフランシスコにて演奏 京都創生座メンバーとしてロシア・モスクワにて公演 (同2013年、2014年) 令和2年二代目杵屋勝九郎を襲名 現在長唄「ひろき会」「喜楽会」主宰 一般財団法人杵勝会所属長唄三味線方関西支部長 立命館中学校・高等学校にて三味線指導 【代表作】 主宰公演「長唄喜楽会」「長唄ひろき会」 同人参加「長唄稀曲の試み」「現代邦楽皐月の会」 作曲作品「洛中伝承」「四神記」「青龍」「舞車」「藤乙女」他 補曲作品「思凡」 |