稀音家 義丸(きねや よしまる)
経歴
昭和24年(1949)/日吉小三八(当時、吉住)師に入門。同27年(1952)/吉住小輔と許名。
昭和27年(1952)/五世 荻江露友 師に入門。同29年(1954)/荻江露苑と許名。
昭和28年(1949)/東京藝術大学附属図書館の五線譜を調査。これを機に古曲・稀曲の復曲に努める。
昭和35年(1960)/三世 杵屋栄蔵 師より長唄協会嘱託の依頼を受け、同54年(1979)/迄勤める。
昭和36年(1961)/父の前名、稀音家義丸を襲名。
昭和39年(1964)/紙恭輔 氏の依頼により(社)芸団協設立に協力。同会、著作隣接権設立委員。
昭和49年(1974)/杵屋栄二 師の古曲稀曲の講習会に参加。稀音家六多郎 師主催の稀曲研究会に参加。
昭和49年(1974)/長唄協会嘱託の関係から各流派の稀曲保存の方より多くの曲を教授される。
昭和50年(1975)/長唄協会の社団法人化に尽力。同53年(1978)/許可を受ける。
昭和53年(1978)/湖出市十郎 襲名を依頼されたが固辞。同年、墓所・家元権を預かる。
昭和56年(1981)/「長唄正本研究会」を竹内道敬、蒲生郷昭、植田隆之助、各氏と結成。今に至る。
昭和57年(1982)/「稀曲古曲の研究会、再々会」を杵家彌七 師等と結成。年1回で15回迄開催。
平成7年(1995)/同9年(1997)/東京藝術大学音楽部非常勤講師。邦楽概論担当。
平成10年(1998)/「変化舞踊曲研究会」を常磐津千勢太夫 師、常磐津文字蔵 師(現 都一中 師)杵家彌七 師と結成。年1回毎、平成14年迄5回開催。
平成17年(2005)/「稀音家義丸之会」を開催。
平成24年(2012)/「長唄稀曲の試み」公演を開始。毎年1回公演。今に至る。
著書
平成5年(1993)/「長唄伝承記録」邦楽社刊。
平成5年(1993)/「長唄資料集 その一 めりやす集」邦楽社刊。
平成6年(1994)/「長唄資料集 その二 大薩摩節」邦楽社刊。
平成7年(1995)/「長唄資料集 その三 根岸集」邦楽社刊。
平成8年(1996)/「長唄資料集 その四 道行物」邦楽社刊。
平成9年(1997)/「長唄資料集 その五 祝いの曲」邦楽社刊。
平成12年(2000)/「長唄雑綴」新潮社刊。
平成14年(2002)/「長唄閑話」新潮社刊。
平成27年(2015)/「長唄囈語」邦楽の友社刊。
令和3年(2021)/「長唄稀曲譜解説」伝統長唄保存会。
受賞歴
平成3年(1991) 芸術祭受賞。
平成9年(1997) 伝統文化ポーラ特賞受賞。
平成27年(2015) 文化庁長官より表彰を受ける。
平成28年(2016) JXTG音楽賞(モービル賞)受賞。