江戸時代より歌舞伎と共に育った長唄は現在まで多くの曲が伝承されてきました。しかし現在一般的に演奏される曲は片寄っており、残念ながら演奏機会が稀となってしまっている曲が沢山あります。それらは(大雑把な概念ですが)「稀曲(ききょく)」と呼ばれています。
「稀曲」は地味で分かり難く、そもそも面白く無いと言う先入観をいだいてしまいがちです。しかしながら録音機材や正確な譜面の無い時代から、一曲、一曲、先人の伝承者の方々が大変な苦労と情熱で今日まで残して下さった貴重な文化遺産です。これらの曲の中には断片的にしか伝承されていない物、又一部が不明瞭な箇所等も見られますが繕い直してみると見違える様に生き生きとした名曲になる事も多々あります。
我々「長唄 稀曲の試み」は、この「稀曲」にこだわって研究し演奏いたします。年に一回の定期演奏会の他、YouTubeにての公開、単発の公演等、演奏の機会を模索しながら広げております。皆様「長唄 稀曲の試み」の活動に是非ご注目、ご賛同下さい!
「長唄 稀曲の試み」代表 稀音家 義丸